アース / プリミティヴ・アンド・デッドリー CD
(2014)
マーク・ラネガン参加、久々のヴォーカル曲とヘヴィなリフ主体の楽曲で提示する新境地!
■巨匠ディラン・カールソンの健康回復振りと比例するかのように切れ味が増したプレイと、バンドの好調振りを余すところなく収録した最新作(通算10作目)がリリースされる。
■00年代に入ってからの再始動以降はダークな雰囲気を湛えたアメリカーナ的サウンドで新境地
を開き、別ベクトルのヘヴィネスを追求してきたアース。最新作でも再びその道を究めるのかと
思いきや、御大はヘヴィロック/ヘヴィ・ドローンのオリジネイターとしての威厳を示す音、ヘ
ヴィなリフを主軸とする楽曲を携えてきた。来日公演でも披露された数曲をはじめとし、いわゆ
るロック・フォーマットに沿う展開が多く、踏込み易い印象が全編を貫く。
■その踏み込み易さは久々にフィーチュアされたヴォーカルによるところも大きい。2曲でヴォーカルを執っているのはマーク・ラネガン(スクリーミング・トゥリーズ、クイーンズ・オ
ブ・ザ・ストーン・エイジ)だ。アース結成以前から友人関係にありながら、共作というかたち
では実現していなかったコラボレーションが遂に実現。両者の長きに渡る拠点シアトルの音楽
シーンの奥深さを感じさせる。
■ヘヴィなリフ主体の楽曲、ヴォーカル入りということでアース活動停止前の最終作
『Pentastar』を彷彿とさせると語られているが、過去作の焼き直しには非ず。ディランのDR
カールソンアルビオン名義での活動と並行することで新たに見えてきた、アースの新境地が伺え
る傑作だ。
■日本盤のみボーナス・トラック収録。
tracklist:
01.Torn By The Fox Of The
Crescent Moon
02.There Is A Serpent Coming
03.From The Zodiacal Light
04.Even Hell Has Its Heroes
05.Rocks Across The Gate
06.Badgers Bane (bonus track)
2014/9/3
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