メルヴィンズ・ライト / フリーク・ピューク CD (2012)
■2009年のフジロックに続き、昨年にはホール公演としては10数年振りとなる来日公演を実現させながら、東日本大震災の影響で惜しくも東京公演が中止になってしまったメルヴィンズ。当日は会場でのリハーサル中に被災、ドラマーのデイル・クローヴァーはその影響で指を怪我してしまい、ショック状態で帰国した彼らだが、それ以降は相変わらずのハイペースで活動を続行。ワールド・ツアー、超高額限定ボックス・セットの発売/瞬殺完売、音源制作と続けてきた。アメリカ某企業のバックアップで無料ダウンロード音源を発表したばかりだが、本作は紛れもなくメルヴィンズの最新作だ。
■だが一筋縄ではいかないのがメルヴィンズ。本作は2006年以来鉄壁を誇るツイン・ドラムの4人編成ではなく、トレヴァー・ダン(ミスター・バングル/ファントマス/トマホーク他)をベーシストに迎え入れた3人編成/別名義での新作ということになる。へヴィロックの超ド真ん中を定義しアップデイトし続ける4人編成とは大きく異なり、実験色/オルタナティヴ・テイストの濃い、正にメルヴィンズ最大の特徴でもあるヒネリが前面に出た作風だ。
■トレヴァーはアップライトのベースをプレイし、エレキ・ベースもアンプも一切使わずに取り組み、デイルも1940年代に作られたヴィンテージもののドラムでレコーディングしたという。どこか古めかしい雰囲気を持ちながら、どこをどう聴いてもメルヴィンズにしか聴こえないのはさすが。今回のレコーディングも、もはやメンバーの一員と言っていいトシ・カサイ氏が手掛けている。
■前作『ブライド・スクリームド・マーダー』ではザ・フーの“マイ・ジェネレイション”という大ネタ・カヴァーを披露していたが、今回はポール・マッカートニー&ウィングスの“レット・ミー・ロール・イット”の異形カヴァーを収録。
Tracks
1.Mr. Rip Off
2.Inner Ear Rupture
3.Baby, Won’t You Weird Me Out
4.Worm Farm Waltz
5.A Growing Disgust
6.Leon vs. The Revolution
7.Holy Barbarian
8.Freak Puke
9.Let Me Roll It
10.Tommy Goes Beserk
2012/6/6
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